全てが終わったが、何も変わってはいなかった。空気清浄機の停止以外は。
裁判場から出て、皆は玄関ホールに立ち尽くしていた。無言、放心状態。
いつまでも、こうしてても仕方ない。準備をするようにキリギリはナエギに伝える。
ナエギはエノシマが最後まで持っていたスイッチを取り出す。
スイッチを疑うアサヒナ。
キリギリは確実に出て行ってもらうというエノシマが言っていたことからすれば、間違いないだろうという。
自爆スイッチの可能性を心配するハガクレ。
それでも押すしかない。
何かあったらというジェノサイダーだがくしゃみをしてしまう。
学級裁判の途中から記憶のないフカワに戻ってしまった。
フカワに説明するアサヒナ。
出た先はビミョーかもしれないというアサヒナに、扉の向こうに少し期待するハガクレ。
希望を探すこと、見つけようとすること、それこそが本当の希望。希望さえあれば人はどんな苦境に陥っても前に進むことができる。
エノシマの言っていた外の世界にいるという希望を持った人間。そういった人間に手伝わせ、十神家を復興させるのもいいというトガミ。それが世界の復興を意味する。
アサヒナはとりあえずドーナツ屋に行くという。もしなければ、小麦粉から作る。小麦粉がなければ、小麦から作る。
アサヒナの言葉に自分の道を見出したハガクレ。
さあ、外に出ようというキリギリ。ナエギのようなひとと一緒ならどんな絶望的な世界が待っていても楽しみであるという。
それぞれが希望の言葉を口にする。
希望が広がる。あきらめない限り。希望があるから前に進む。希望があるから勇気が湧き、自分が動き、世界が動く。
希望と絶望がまじりあう、未来の扉…。それを開いていく…。
おしまい。
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